映画「レ・ミゼラブル」を見てきました
2013年 01月 20日
思えばこれは小学2年か3年のころ、講談社の『少年少女世界文学全集』全50巻を親が買い揃えてくれて、その第1回配本の「ああ無情」として読んだのが私の読書の初めでした。上下2段組みの、小学校低学年にしてはずいぶん骨のある長い長い小説でしたが、毎晩その分厚い本を少しずつ読み進み、やっとのことで1か月くらいかけて読み終えたころ、次の配本があったのでした。
ジャン・バルジャンの物語は、だからまだしっかりと覚えていて、あの物語が映像になるのならぜひ見たいと思ったのでしたが、ミュージカルになっているとはちっとも知りませんでした。
しかし、俳優さんたちの確かな歌唱も、それから舞台装置や衣装も、それはそれはあの時代をしっかりとあらわしていて素晴らしくて、ミリエル司教の慈悲に心を入れ替える場面、ファンテーヌのつらい場面、コゼットをずる賢いテナルディエ夫婦から助け出す場面、フランス革命のマリウスら学生の動き、下水道を逃げる場面などなど、そして最後のフランス国旗が打ち振られる大きな画面まで、感動を持ってみました。
本では下水道の出口に鉄格子がはまっていて絶望する場面もあったように思っていましたが、案外あっさりと抜け出たなあ、と細かいことを思い出しました。
それから、テナルディエ夫婦の娘エポニーヌというのがマリウスに思いを寄せる、というのは本ではなかったような気がしましたが、あの役者さんの素晴らしい思いのこもった歌がよかったと思いました。
また、もう一つ、浮浪児の子役が最後には軍隊に撃たれて死ぬのですが、なかなか名演技でしたので、キャストを探したのですが、プロフィールも含めて見つけることが出来なくて残念でした。
しいたげられた民衆の様子が映像からはよく伝わってきて、福祉という言葉もなかった時代の民衆、どんなにかつらい一生を送っていたことか、と改めて思わされました。
・・・付き合ってもらった夫は、読んだ事もないらしくて、パンフで予習を勧めたのですが見もせず、途中寝たらさっぱりわからなくなったそうで、3時間ものだったものだから、終わる30分くらい前にトイレに立ったと思ったらかえって来ませんでした。一緒に感動を分かち合う、なんてことが出来なくて残念でした。
by kurashiki-keiko | 2013-01-20 23:09 | 感動したこと | Comments(5)
幼いころからの、父の読み聞かせの本から、本に馴染みました。「ああ無情」は、いろいろな翻訳で、あれこれ読むほどになじんでいたので、絶対に見たいと思っていました。
今日、見て来たのです。かなり長く忠実に物語を追って表現しているように思いました。セリフで言ってもいいのに…との、友だちの前評判を聞いていましたが、最後まで気も抜けないほどに映画を楽しみました。
感想は、同感。エポニーヌの登場は本には無かったですよね。ジャンバルジャンは、もっと骨の太い背の大きい人で良かった気がしました。むしろ、顔の感じなどジャベール刑事の方に近いような印象に思っていましたが、歌のうまさとかで俳優ヒュージャックマンになったのでしょうか。
長い映画でしたが、物語はもっともっと説明も長くて、それをよくまとめてあるように思いました。