一閑張り(いっかんばり)と和紙
2013年 08月 25日
面倒でとてもできないと思っていたけれど、もう30年くらい前に一度作り、後は子供の夏休みの宿題に親子で作ったことのある「一閑張り」(いっかんばり)がして見たくなって、材料のとても丈夫な和紙ー弁がら染めと白ーが手に入ったので、金曜夜から三晩がかりで、夕食後のひと時テレビを見ながら少しずつ紙を貼り、なんとか上貼りまで出来ました。
あとは、いただいたプリントによると粉ゼラチン大さじ1と焼きミョウバン大さじ1を水2000ccを3回塗り、ラッカーを3回繰り返し塗るのだそうです。
子供たちが小さい頃、明日着る服を入れたり脱いだパジャマを入れるためにと作ったことはあるのですがそこまで丁寧な仕上げをしたことはなかったので今回のことはよい勉強になりました。
子供たちのを昔作った時には、「侠結染め(きょうけつぞめ)」と言って紙を畳んで板ではさみ、はさんで圧迫されていない部分に染料が入って模様ができる、という染め方をした紙を貼りましたが、今回は2色の和紙を使いました。
この茶色の弁柄染めと白の、上に貼ってある和紙は備中和紙、とても強いのにはびっくりしました。
実際サイズに切るときは、はさみを使わず筆で濡らしてからちぎるようにしたら境目がなだらかでよい、と聞いたものですから、のりを使う前の刷毛を水で濡らし、サイズのところに折り目をつけ、水刷毛をその折り目に沿って滑らせてから切ろうとしてみたら、これがなんととても丈夫で、手で引っ張ったくらいではちぎれず、定規をあてて片方を上へ引っ張ってやっとどうにか切れました。刷毛から水が少し垂れたところは直線にならなかったところもあり、箱に貼ってから別の小さい紙をあてがって補修したところもありました。
こういう和紙を使うから、源氏物語だの枕草子などの写本の類などの貴重な古典もちゃんと残されているのかな、と感慨深いものがありました。
by kurashiki-keiko | 2013-08-25 22:37 | うれしかったこと | Comments(4)
私も友の会でイチゴ4パック入りのダンボールで作る一閑張りを習い子供の衣類を入れたりとても重宝しました。
いまどきのプラスチックなどとは違ってぬくもりがありましたね
頑丈で温かみがあっていいでしょう。
お宅もお子さんの衣類を入れられていたのですね。母の手作りするところをお子さんにも見せていたらより子供も喜んで使ってくれるでしょうね。100円均一などでも簡単に手に入る時代なのですが、手をかけただけに昔作ったものも大切に保存しています。
私もいちごの段ボールで作ろうと思っています。幼稚園くらいの子供にはいいかなと。小学生の子供には他の段ボールでしようと思っています。制服があるので意外と嵩張るのです。折り込んだところは埋めるのですね。参考になりました。私も経験者の会員に聞いて励んでみます。
穴の開いたところは丁寧にダンボールを切って当てて補修してから下貼りを始めてくださいね。そうしないと後で凸凹になったりそこに穴が開いたりしますから。面倒でも下地を丁寧にすることで仕上がりが丈夫で美しくなります。あと下貼りに空気が入らないようにからの刷毛かスポンジで外に向かってこすって出してください。お母さんが奮闘して作っている姿をお子さんが見たらきっと大事にしてくれることでしょう。