台風の余波で船が欠航になりそうだ、とあわてて旅程を変更する算段をしていた時、JTBの窓口のパンフレットでふと目についたこのページ。日曜日だけ組むバスツアーで、朝9時から夕方5時まで、キリシタン関連の史跡を回ってガイドがつき、昼食付きで2,000円、ちょうど日もいいし、いいんじゃないの、と飛びついた次第。
長崎駅前の集合場所に行き、運転手さんに間違ってないか確かめてから乗り込むと、同行者は私たち夫婦のほかには、東京からのご夫婦と、大阪からの親子3人の計7人。
小型のバスでも7人なのでゆったり。
ガイドのFさんはとても詳しくて、長崎のキリスト教の歴史について細かく説明がありました。
鈴田牢の跡地。8坪ほどの牢に1622年、35人が押し込められ、牢内で2人が亡くなり33人が長崎の西坂と大村の放虎原(ほうこばる)で殉教したとのこと。
放虎原殉教地(日本二〇五福者殉教者顕彰碑)205名の殉教者の内訳は、日本人153名、スペイン人24名、ポルトガル人5名、イタリア人5名、メキシコ人3名、オランダ人1名、ベルギー人1名、朝鮮半島出身者13名とのこと。
こちらは処刑されたキリシタンが生き返ってはいけないというので、胴体だけを埋葬されたという「胴塚」。竹藪になっていますが誰もタケノコを掘る人はいないそうです。若者の像が祀られています。
500mほど離れたところにある「首塚」。こちらは年配者の像が祀られています。後ろには榎の巨木があります。大村には多数のキリシタンがいたそうですが、禁教令とともに多数が捕らえられ処刑されたそうです。また、その墓も徹底的に跡も残さないほどに捨てられ、何も残ってはないそうです。
ここは、京都あたりで捕えられて徒歩でこの地まで連れてこられた26人のキリシタンたちが大村湾を横切って船で運ばれた、乗船の地です。信者が多いこの地方のこと、助けられて逃亡の恐れもあるということで、船に乗せられたのだそうです。一晩を船で過ごし、明け方対岸について処刑地まで歩かされ、すぐに処刑されたのだそうです。
西海橋。西彼杵半島の付け根、大村湾箱の狭い水路で外界とつながっています。大雨でした。
お昼ご飯。2,000円で1日ガイド付きでバス旅行してお昼ごはんまで、とは本当にびっくりなお値段です。(午後の分は続きに)