「おうち散る」って何?

 28日夜、2週続けてお休みした合唱練習にやっと参加できました。
「慕情」「ムーン・リバー」などの英語の歌の後で、「夏は来ぬ」になったので、お休みする前に調べて作ったプリントを皆さんに配りました。
 それは、文語で書かれた4番の歌詞に「おうちちるかわべのやどの」とあり、お家が散るというのも変だし、どういう意味だろうと疑問に思ったため、帰宅後調べて作っていたものです。ついでにほかにも調べて「卯の花」や「くいな」の写真などを入れました。

①卯(う)の花の匂う垣根に 時鳥(ほととぎす)早も来鳴きて
忍音(しのびね)もらす、夏は来ぬ

②さみだれのそそぐ山田に 早乙女(さおとめ)が裳裾(もすそ)ぬらして
玉苗(たまなえ)植うる、夏は来ぬ

③橘(たちばな)の薫るのきばの 窓近く、蛍飛びかい
おこたり諌(いさ)むる、夏は来ぬ

④楝(おうち)ちる川べの宿の 門(かど)遠く、水鶏(くいな)声して
夕月すずしき、夏は来ぬ

⑤五月(さつき)やみ、蛍飛びかい 水鶏(くいな)鳴き、卯の花咲きて
早苗(さなえ)植えわたす、夏は来ぬ

で、一番の疑問だった「おうち」とは何かという事ですが、このあたりでも川べりによく生えている栴檀(センダン)の古語だという事でした。なーんだ、という感じです。センダンなら、美観地区を流れる倉敷川のほとりにも立派な古木が生えていて、その花や実を私は知っているし、昔の農業用水の岸辺にはたいてい生えていたからです。
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こちらは倉敷美観地区を流れる倉敷川のほとりに生えるセンダンの古木です。探しましたが花の咲いている時期のは見つけられませんでした。

 ところでこちらの詩は有名な歌人、佐々木信綱氏。
私の隣の人が、「これって平家物語の藤戸の合戦に出てきたのが「佐々木三郎信綱じゃなかったかな。同姓同名だわ」というのです。平家物語好きな私、「?、どうも違うと思うんだけど、記憶がすっかり薄れて何とも言えないわ、帰って調べてみるね」。・・・
ということで。http://www5b.biglobe.ne.jp/~michimar/heike/5/339.html
調べてみると、「佐々木盛綱」でした。地元に住んでいる人は「盛綱橋」があるからすぐわかったはず。なーんだ。
それにしても、浅瀬を教えてもらって一番乗りの手柄を自分のものにしようと、教えてくれた漁師の若者を切り殺したため、その母は「佐々木と聞けば笹まで憎い」と、近くの小山の笹を残らず引き抜いた、という伝説があり、その小山は今でもありますが、残念なことに笹が生い茂っています。
・・・ともかく、佐々木信綱ではなかったです。
ちなみに現在我が家のお墓のあるお寺ー倉敷市羽島の法輪寺が、その時の源氏の本陣になった所だそうです。石碑が建っています。

・・・という事で、合唱の練習に行って思わぬことで古語の「おうち」というのがセンダンのことと知ったり、佐々木信綱~佐々木盛綱のことが出てきたりと、本来の練習のほかに勉強になったのでした。
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by kurashiki-keiko | 2015-04-29 01:58 | 合唱団 | Comments(2)

Commented by mmkk1114 at 2015-04-29 18:44 x
こんにちは!
おうち 楝 古語であふち…あれっと迷います。

どむみりとあふちや雨の花曇 芭蕉

[註」どむみりと⇒どんよりとです。
万葉集には あふち の名の入った歌が400あるそうです。
紺碧の空に向かうや楝花
「藤戸」は私の大好きな謡曲です。
ありがとうございます。
Commented by kurashiki-keiko at 2015-04-30 00:52
mmkk1114様、おうち=あふちを使われた歌がそんなに数あるとはちっとも知りませんでした。調べてみると興味深いものですね。
藤戸はわが家から車では15分くらいでしょうか、すぐ近くですのでよく通ります。
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