平家物語絵巻展 後期展示―林原美術館

平家物語絵巻展の初日に行ってからしばらくでしたが、後期展示が始まって最初のギャラリートークが行われる29日(土)、林原美術館へ出かけました。

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前回は源平の争乱の歴史的な流れの部分を中心の展示でしたが、後期の展示は悲運の女性・武将に焦点をあててあるそうです。巻き物なので同じ巻の別の場面はなかなか見られないという事で、たとえば巻1では前回は有名な冒頭の「祇園精舎の鐘の声」の美しい文字の所を出されていましたが、今回は祇王と仏御前のエピソードの部分が展示されていました。
 ただこれが江戸時代の絵、という事なので、絵巻物は仏御前が十二単で描かれていてちょっと違うような気がしました。

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(展覧会パンフレットから転載)「白拍子」の衣装を調べてみると下のようなものです。もちろんこのような時代考証の間違いがこの絵巻物全体の素晴らしい価値を貶めるものではないことをお断りしておきます。
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 それはともかく、甲冑姿の武士団の一人一人がなんとも精緻な描かれ方で、デジタル画像で引き伸ばしてみることもできたのですが、引き伸ばしても少しも違和感がないほどに細かく描かれているのに驚嘆しました。
 小督のこと、敦盛最後の場面、弓流しなど有名な場面がたくさん出ていたこと、高校の古典の教科書や歴史の教科書などに、日本で唯一平家物語全巻が揃っているという事でさし絵として多数掲載されている様子の展示があったり、池田継政画の源の頼政画像があったり、池田家からの能面で平家物語関連のものがありました。能面は私はさっぱりわからない中で、敦盛を演じる時に用いるという「十六」という若者の面がきれいで印象的でした。

 前期のギャラリートークは10人前後だったように思いましたが、今回は人が多くて30人くらいか、そして学芸員の浅利さんは県立博物館の方で開館記念日とかで出かけているそうで、別の人の説明があったり、また報道カメラマンの人が脚立の上で何度も写真を撮っていたりとこれまでとだいぶ雰囲気が違いましたが、あらかじめ1時間ほどかけて館内展示を見たうえで話をうかがったので良かったです。
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by kurashiki-keiko | 2015-08-30 04:29 | おでかけ | Comments(2)

Commented by mmkk1114 at 2015-08-30 12:22 x
こんにちは!
能の曲目に 祇王 があります~宝生流 金春流
平家物語祇王には…かくて春過ぎ夏たけぬ 秋の初風吹きぬれば
星合の空をながめつつ 天の戸わたる梶の葉に 思ふこと書くころなれや
祇王寺やおくれ紅葉の散り急ぐ
祇王寺の祇王 祇女 母刀爾の墓の隣に平清盛の墓が~
ありがとうございます。
Commented by kurashiki-keiko at 2015-08-31 15:29
mmkk1114様、平家物語に由来する謡曲は30位あるとの事でした。祇王寺には昔行きましたが、静かなこじんまりした尼寺でしたね。隣に清盛のお墓があったのでしたか。存じませんでした。

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