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物の命を活かす

 友の会の友愛セールを終えて、残された衣類や各家庭にまだあるたとえばしみのついた物や痛んだところがあるもの、流行遅れになったけれど捨てがたい上質のものなどなどを、再利用しましょうという集まりを持ちました。
 羽仁もと子著作集『家事家計篇』に「廃物利用の意味」という箇所があります。とても具体的に書かれてあり、「家の中の整理は廃物を無くすることです」。小さな物でも使い道を考えていわゆる廃物を有用なものにしてしまうという考え。
 かつてノーベル平和賞を受賞されたケニアのワンガリ・マータイさんは2005年、京都議定書のために来日した時、それまで彼女が提唱していたリサイクル、リユース、リデュース(3R)という事をたった一言で見事に言い表す言葉があることを知って感銘を受けたそうです。それは「モッタイナイ」。
 思い出されるのは、遠い昔私の幼い頃、近所に鋳掛け屋さんといって穴の開いた(たぶんアルマイトかなにか)お鍋の底を修理して回る人がいたり、「こーもりーがさーしゅうぜん、かさーしゅうぜん」と節をつけて呼ばわってまわる傘修繕屋さん、長靴の穴を修理する人がやってきたりしていたことです。物の貴重な時代には修理しながら大切に使っていたのです。もっと昔、江戸時代は究極のリサイクル社会で、宿場町では旅人の履きつぶしたわらじを山にしてたい肥にしていたとか、灰を買い取る商人までいたとか、古着屋さんももちろん大活躍だったようです。先人の知恵を工場生産の大量消費時代になって忘れているのではないでしょうか。ケニア人のマータイさんに感激されるようなモッタイナイとする気持ちが果たしてどこまで今の日本人に息づいているのやらです。
 と、そんなことを思いながら、私たちは不要な衣類を椅子用の座布団やスリッパ、マットなどを作りに取りかかりました。本日と1月に1日取ってわずか2日間ですが、時間もまたモッタイナイと思いながら励みたいと思いました。

「モッタイナイ」の精神で…「今日からできるリデュース」

by kurashiki-keiko | 2015-12-14 23:54 | しみじみしたこと | Comments(0)

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