読書中 『「暮しの手帖」とわたし』
2016年 10月 06日
今は読んでいませんが、昔は暮しの手帖の大ファンで、商品テストだとか、この人の「すてきなあなたに」のページだとか、著名人のエッセイだとか、どの記事もよかったと思います。
ドラマのもとになったような、「暮しの手帖」を立ち上げたころの苦労話を読み進めていて、リュックに雑誌を25,6冊詰めて駅ごとに書店を探して納品書と一緒に置かせてもらい、のちに売れた分だけお金をもらって歩いたという話や、皇族方は戦後でもよい暮らしをしているのだろうといわれていたが、いざ取材してみるとそうではなく、食生活などに大変ご苦労をされていたので、その原稿をいただきに何度もうかがった話など、本当によくやった、と思いました。
そんな中にこんな箇所がありました。ポケット版では124頁に、
「ユネスコで日本文化の紹介のため、雑誌を世界の国へ送ることになったので、数多い婦人雑誌の中から『婦人之友』と『暮しの手帖』が選ばれたのです。この知らせを受けたとき、本当に涙がでるくらいうれしゅうございました。」
・・・・いつの日か、朝ドラの主人公に『婦人之友』を創刊した羽仁もと子も選んでもらえるとうれしいと思います。『半生を語る』などを読むと、相当ドラマチックな生き方をされているお方だと感じますので。
by kurashiki-keiko | 2016-10-06 23:00 | 日常 | Comments(2)
この雑誌、いいですよね。日本にいることに時折参考資料として手に入れたことがあります。世の中にメーカーの提灯記事が多い中で、使う側の視点に立っているところがいいですよね。
編集者の花森安治(ドラマでは花山伊佐治)さんの確かな編集方針から来ていて、庶民の平凡な生活こそ大切にされるべきという大前提が支えになっているようです。
この雑誌を創刊した大橋鎭子さんの生き方が知りたくなって読んでいます。