映画「おくりびと」を見る


d0031853_385139.jpg
この前、罪のないハリウッドのコメディーを見たときに、予告編を見てこれはぜひ見てみたかったので、金曜日にネットで券を買ってから出かけました。
 連休なのでイオン倉敷は若い人中心にすごい人出。駐車場が満車になると困るので2時間半も前に行って本屋に行き、100円でない回転寿司(笑)でお昼を食べ、さらにぶらついて30分前にMOVIXへ行くと、上の写真に撮ったころとは比べ物にならないくらいの混雑。そしてなんと、夫の小学校時代の同級生が1人前のほうに・・・同じ映画を見るために来ていました。題材からか、中高年の夫婦連れが多かった気がします。

 最初はオーケストラでチェロを弾いている主人公。突然の解散で失業し、故郷の山形へ。「おくりびと」というのは、亡くなった人をきれいにしてお棺に納める仕事のこと。うちの夫の父が亡くなったときにも、長い間お風呂にも入れてあげられなかったのでと、プロの人にお願いしましたが、葬儀屋さんの職員の女性で、間のふすまを閉めての作業でした。この映画では、遺族たちの目の前で、体を拭くにも浴衣の下で上手に作業し、死に装束と着替えさせ、さっと足許に抜く、という芸術的とでもいえるようなきれいな動作でとても感心しました。
 着替えだけではなく、病みやつれなどのお顔の筋肉をほぐし、含み綿をしてお化粧をし、髪を整え、「これまで見たうちで一番きれいにしてもらった」と遺族に感謝されていました。
 きれいな死に際だけではなく、老人の孤独死や、若者の事故死、自殺などの遺体にも立ち会ううちに、最初は見るのも触るのもいやだった主人公の心に変化が生じていく様子がわかります。
 そんな主人公の幼馴染も妻も、その仕事を忌み嫌っていたのですが、幼馴染の母親が死んだとき、静かにその遺体を整え化粧を施し、故人の愛用の品をちゃんと使ったとき、静かな感動が友達やその妻、主人公の妻にもひたひたと包んでいました。この辺りでは私も泣けました。
 主人公が仕事で駆け回る山形県庄内平野の広がりと、後ろに見える月山のなだらかな山並みがとても美しく、静謐な感じでこの仕事の背景を作っていたように思います。
 女を作って出て行った、行方不明の父に対するわだかまりが最後には解けて、見守る妻も、夫がその仕事を誇りを持ってやっていることを理解できたのでした。
 間ではコミカルな場面、また銭湯の常連客が実は・・・という場面など、くすくす笑いが場内に広がることもあり、とてもよくできた映画だったと思いました。

 主演の本木雅弘さん、冒頭や間でもチェロの演奏場面が出てきますが、よほどしっかり練習を重ねたと見えて、プロと遜色ないほどに指使いもしっかりして見えます。納棺師の仕事の流れも、さぞかし何度も練習したのだろうな、と「ご苦労様」と言いたいです。妻役の広末涼子さんは本木さんとは20歳ほども年の差が実際にはあるようなのに、透明感のある妖精のような化粧っけのない妻役でしっくりしていました。その他脇役もベテラン、演技派ぞろいで、見ごたえありました。

「おくりびと」公式ホームページはこちら
[PR]

by kurashiki-keiko | 2008-09-14 03:30 | おでかけ | Comments(4)

Commented by 3reiko3 at 2008-09-15 22:18
海外で大きな賞を取って、注目の映画ですね。
テレビでちょっと見ただけですけど、きっと良い映画だろうな~と感じました。
本木雅弘さんは、いい役者ですね。
所作の美しさに、ついじっと見入ってしまいました。
できれば私も見にいきたいなぁと思います。
Commented by kurashiki-keiko at 2008-09-16 14:08
reiko様、テレビでスポットCMが出ていましたね。私は前回のコメディ映画のとき予告編でよさそう、と思ってめぼしをつけていましたので、封切りの前日、ネットで券を買って夫と出かけました。
あの題材は本木雅弘さんがあるところで見かけて監督だったかに持ち込んだそうです。お茶のお手前みたいに芸術的でした。
Commented by myobento at 2008-09-19 08:15
おはようございます。
この連休に私もおくりびと、観にいきたいと思っているところなんです。本木さん(同年代なので「もっくん」というほうがしっくりきますが)はほんとうに真面目に役に取り組みますよね。すてきな役者さんだと思います。
Commented by kurashiki-keiko at 2008-09-19 12:27
myobento様、もっくん、本当にステキ。役柄に真剣に取り組んでいる様子が見て取れ、感動しました。ぜひぜひ、おススメの映画です。
名前
URL
画像認証
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

<< 鯉が窪湿原(岡山県新見市哲西町... 珍しく牛肉が入った夕食 >>