このところ東北の震災のことについて様々に報道がされる時期になっています。8日木曜日の朝、うとうとしながら寝床で聞いていたラジオ番組で、はっとさせられることがありました。ちょうど思うことがあったからです。
それは、場所が三陸のどこだったのか覚えていませんが、聞き取り調査をする時の話で、震災被害にあった人に話をしてもらっていて、あるときになるとその人がふっと話をしなくなることがあったそうです。それは、知らず知らずのうちに聞き手が放してもらいたいことをストーリーとして持っていて、それは話し手の話したい事柄とは違うということを感じ取られて、黙ってしまわれるのだと気付いたそうです。それからは、相手の呼吸なども丸ごと聴き取り、話したいことを話してもらい、「聴き手」となってListenに徹するようにして相手の話を引き出すように努めているとの事でした。
なるほどと深く思いました。先日のある発表に関して大先輩の話がテーマに沿ってないような気がして少し違和感があったのでしたが、大きなテーマである生活の「基本のき」について、話してくださったのだと思うと、その人の立派さをそのまま受け止め、お手本として尊敬する心がこちらにないと聴き取ることができないのだと反省したことでした。