高畑勲監督作品 「火垂るの墓」を見て

 金曜ロードショー、めったに見ないのですけれど、先日亡くなった岡山県ゆかりの高畑勲監督、スタジオジブリ作品の「火垂るの墓」を見ました。結末はわかっていて、悲しい悲しい物語なんで苦手ではあるのですけれども。
 ちょうど4歳の孫娘が今日幼稚園の入園式を終えたばかり、主人公の妹の女の子も4歳。その子とだぶって、お兄ちゃんに甘えるしぐさだとか、お人形や折り紙、切り紙で遊ぶさま、かわいらしさがよく描けていて一層悲しさが募りました。
 お兄ちゃんの中学生も、妹を負ぶって空襲の焼夷弾による火災をかいくぐって逃げたり、大やけどの母親の死を乗り越え、親類の意地悪に耐え、妹を守る、守ろうと必死に盗みまで働いて食べ物を得てくるのですが、とうとう幼い妹は栄養失調で死んでしまい、自分で行李に妹のお人形や防空頭巾を詰めて火葬にし、お骨を拾ってドロップの缶に入れる、栄養失調だった妹のお骨はたぶん本当に小さなものだったのでしょう。サクマドロップの缶入りのは私も幼いころに時々買ってもらっていました。きれいな赤や紫のドロップ、どれだけその女の子の楽しみ、生きる糧だったことでしょう。
 4歳と言うと言葉が大体出るしトイレのことも自分で出来るぎりぎりの幼児。そして遊びも本当に子供らしい。そんな小さい子供の命も奪っていく戦争。静かに、悲劇的な結末を迎えるこの映画は静かな反戦映画なのでしょう。岡山空襲の中を逃げて生き延びたという高畑監督の実体験に基づいた空襲の描き方を見ながら、戦争を憎む気持ちがわいてきます。
 先日のシリアの戦火の中世界にSNSで訴えた二人の少女の映像と重なるところがあります。
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by kurashiki-keiko | 2018-04-13 23:11 | 感動したこと | Comments(3)

Commented by surgeon24hrs at 2018-04-15 00:02 x
おはようございます。

このアニメ、私も何回か観たことあります。とても悲しい、戦争そして核兵器の悲惨さを伝える話ですよね。

「ソ、ソ、ソクラテスカ、サルトルか」なんてコマーシャルに出ていた野坂昭如ですが、偉大な作品だと思います。もちろんアニメ化した高畑監督も、です。
Commented by kurashiki-keiko at 2018-04-15 17:25
surgeon24hrs様、そうそう、野坂昭如氏の原作です。「焼け跡闇市派」を自称していらした氏の体験がもとになっていると思います。岡山で高校卒業まで暮らしたという高畑監督の、岡山空襲の体験が焼夷弾の燃える感じに表わされていたと思います。
 一つ間違いがあります。これは神戸のお話で、空襲で母を亡くした14歳の中学生の話ですが、神戸ですので焼夷弾による空襲で原爆とは無関係です。
Commented by surgeon24hrs at 2018-04-16 00:48 x
親、そうでしたか。何回も似たのに記憶違い。お恥ずかしい。
ご指摘ありがとうございました。
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